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初心者でも安心!ミキサー食の作り方と注意点を紹介

初心者でも安心!ミキサー食の作り方と注意点を紹介

ミキサー食に初めて挑戦する場合、栄養バランスのみでなく調理法などさまざまな点で気をつけるべきことがあります。本記事では、初心者でも安心してミキサー食が作れる方法と、調理の際の注意点を詳しく解説します。

ミキサー食は、食べ物を細かくすりつぶし、飲み込みやすい状態にする調理方法です。とくに、噛む力や飲み込む力が弱くなった方、介護が必要な方にとっては欠かせない食事法のひとつとなります。

しかし、初めて挑戦する場合は、適切なとろみの加減や栄養バランスなど、注意すべき点も多くあります。このため、初心者でも無理なく作れるポイントを押さえることが重要です。

本記事では、初心者でも安心してミキサー食を作れるよう、食材の選び方や調理のコツ、そして失敗しないための注意点までをわかりやすく解説します。食事の準備をもっと楽に、安全に進めたい方はぜひ参考にしてください。

ミキサー食とは?

ミキサー食とは、噛む力や飲み込む力が弱い方が安全に食事を摂れるように工夫された食事形態です。具体的には、食材をミキサーで細かく粉砕し、滑らかなペースト状にして提供されます。

以下で、ミキサー食とはどんなものなのかを紹介するとともに、ほかの類似食と何が違うのかを詳しく解説します。

ミキサー食とはどんなもの?

ミキサー食は、噛む力や飲み込む力が低下している方に適しているだけでなく、消化に負担をかけたくない場合や病後の回復期にも適した食事です。

高齢者や疾患を持つ方にとっては、通常の食事が負担になることがありますが、ミキサー食なら無理なく栄養を補給できます。

固形物が含まれないため、誤嚥や窒息のリスクが低く、高齢者や嚥下障害がある方でも安心して食べられます。また、柔らかくなっている分、胃腸にかかる負担も少なく、栄養を効率的に摂取しやすい点が特徴です。

ムース食やソフト食などとの違い

ミキサー食に似た食事形態として、ムース食やソフト食があります。ムース食は、食材をムース状に加工したもので、食材ごとの形をある程度残しつつも柔らかく、嚥下しやすい食事です。

見た目も普通の料理に近いため、食欲をそそりやすく、ミキサー食よりも食事の満足感が得られることが多いです。

また、ソフト食は、さらに形状を保持した柔らかい食事で、通常の食事と似た見た目や食感があるため、より食欲が湧きやすい傾向にあります。

ミキサー食は、ムース食やソフト食と比べると見た目や食感が単調ですが、より嚥下しやすいよう滑らかに加工されているため、安心して取り入れられるのが利点です。

こちらの記事では、ソフト食について解説しています。メリット・デメリットも取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。

ミキサー食のメリットとデメリット

ミキサー食は、食べ物を細かくすりつぶしてペースト状にし、噛む力や飲み込む力が弱い方でも安全に食べられるようにした食事の形態です。高齢者や嚥下に困難がある人に適していますが、その一方で注意すべき点もあります。

以下より、ミキサー食のメリットとデメリットについて要点ごとに詳しく解説します。

メリット1.飲み込む力や噛む力が弱っていても食べられる

ミキサー食の最大のメリットは、噛む力や飲み込む力が弱った方でも無理なく食事ができる点です。普通の食事では固形物を咀嚼する必要がありますが、ミキサー食はすでに滑らかなペースト状に加工されているため、咀嚼の負担を大幅に軽減します。

また、飲み込みやすくするためにとろみを付けることも可能で、誤嚥のリスクを抑えながら安全に食事を摂れます。

メリット2.胃腸に負担が少なく吸収も早い

ミキサー食は消化吸収に優れているため、胃腸への負担が少なく、栄養素が効率よく吸収されます。

高齢者や病気療養中の方は、体力が落ちていることが多いため、消化に時間がかかる固形食よりも、スムーズに消化できるミキサー食のほうが体に優しいといえます。

デメリット1.見た目がよくないため食欲が湧かない

ミキサー食の欠点として、見た目が単調で食欲をそそらないことがあげられます。食べ物がペースト状に変わることで、形や色が失われ、視覚的な満足感が薄れるため食欲が減退しやすいです。

とくに、高齢者や病人にとって、見た目から食事の楽しみを感じることも多く、栄養を摂ることはできても満足感に欠ける場合があります。色どりや盛り付けに工夫を凝らすことが、食欲を促進するための工夫として大切です。

デメリット2.水分が多く低栄養の心配がある

ミキサー食は、水やスープなどで滑らかにするため、水分量が多くなりやすいです。その結果、通常の食事に比べて栄養密度が低くなりやすく、エネルギー不足や低栄養のリスクが生じる可能性があります。

高齢者や体力が低下している方には、栄養バランスを維持することが重要ですが、ミキサー食だけでは十分なエネルギーやタンパク質を摂取するのが難しくなることがあります。そのため、栄養価を補う工夫が求められます。

デメリット3.誤嚥のリスクがある

ミキサー食は滑らかな形状ですが、嚥下が極めて困難な方の場合、粘土によって誤嚥のリスクがともないます。水分が多すぎると飲み込みにくく、誤って気管に入る可能性があるため、とろみを適切に調整する必要があります。

とろみが足りないとスムーズに飲み込めず、逆に濃すぎると舌で動かしにくくなるため、個々の状態に応じたとろみ調整が重要です。専門的な知識が必要な場合も多く、家族や介護者の負担が増えることも考えられます。
 

ミキサー食の作り方

ミキサー食は消化しやすく、嚥下が困難な方や高齢者にとって食べやすい形状に加工された食事です。以下では、主食・主菜・副菜・デザートに分けてミキサー食の作り方を説明します。また、適切なとろみの付け方についてもあわせて紹介します。

とろみの付け方

ミキサー食にはとろみが重要です。とろみを付けることで、口の中で飲み込みやすくし、誤嚥のリスクを減らせます。

とろみを付ける際には、市販のとろみ剤を利用するか、じゃがいもやかぼちゃのような自然のとろみのある食材を追加しましょう。

また、とろみの強さは食材によって異なり、固さや食べやすさを考慮しながら調整が必要です。スープ状にしすぎないように注意し、適度なとろみがつくように仕上げます。

主食の作り方

ご飯やパンなどの主食は、柔らかくなるまで十分に煮込むことが大切です。ご飯を使う場合は、お粥状に炊き、さらに水を加えてミキサーにかけて滑らかにします。

また、さつまいもやじゃがいもなどの根菜類も主食として利用できます。これらの野菜は、しっかりと煮込んで柔らかくし、ミキサーにかけて滑らかに仕上げましょう。

主菜・副菜の作り方

主菜や副菜では肉や魚、野菜などをミキサーにかけやすくするため、細かく切り、しっかりと加熱して柔らかくします。とくに、肉や魚は噛む力が弱い方には食べやすくする必要があるため、繊維が残らないように丁寧にミキサーで処理しましょう。

必要に応じて、とろみのあるソースや出汁を加え、全体が滑らかで食べやすい形状になるよう工夫します。また、人参やかぼちゃのような柔らかくなりやすい野菜も加えると、ミキサー食の栄養バランスが向上するのでおすすめです。

デザートの作り方

デザートには、果物や乳製品を使うとよいでしょう。果物は、柔らかいバナナや熟した柿などを選び、皮を剥いてからミキサーにかけます。

必要に応じて、ヨーグルトや少量のジュースを加え、口当たりのよい滑らかな状態にしてもおいしく食べられます。ゼリーやムースにするのもおすすめです。

また、そのままだと食べにくいパンも、フレンチトーストにすると食べやすくなります。アイスクリームやプリンも食べやすく、嚥下の負担を軽減するデザートとしておすすめです。

ミキサー食作りの注意点

ミキサー食は、噛む力や飲み込む力が低下した方にも食べやすく調理することで、栄養をしっかり摂取できるようにする食事です。

しかし、ミキサー食は作り方や食材の選び方に注意が必要で、適切に作らないと食べにくかったり、消化に不向きだったりすることがあります。下記より、ミキサー食を作る際の注意点を詳しく解説します。

ミキサー食に適した食材・適さない食材

ミキサー食を作る際には、どの食材が適しているかを理解することが大切です。適した食材は調理すると柔らかくなり、ミキサーで簡単に滑らかにできるものです。

たとえば、かぼちゃや人参などの野菜、りんごやバナナなどの果物、さらに豆腐や卵などのタンパク質食材がよく使われます。これらは調理後にミキサーで細かくしやすく、消化もよいためミキサー食に適しています。

一方で、ミキサー食に不向きな食材も存在します。繊維が多く残りやすいセロリやゴボウ、レンコンなどの根菜類は、ミキサーにかけても口の中に繊維が残りやすく、飲み込みにくさを感じさせることがあります。

また、肉類も脂肪分が多い部位や筋が多い部位は避けましょう。ミキサーにかけても滑らかになりにくく、かえって飲み込みにくい食感になる可能性があります。

肉を使用する場合は、鶏のむね肉など脂肪が少ない部位を細かくし、しっかりと火を通して柔らかくしてからミキサーにかけるとよいです。

粒や繊維が口の中に残りやすいものは避ける

ミキサー食は飲み込みやすさが重要なポイントですが、粒や繊維が口の中に残りやすい食材は注意が必要です。

たとえば、ゴマやコーンなどの粒の大きい食材や、繊維が多く崩れにくい根菜類は、完全にミキサーで滑らかにするのが難しい場合があります。

こうした粒や繊維が残ると、嚥下の際に喉につまりやすくなり、誤嚥のリスクが高まります。できるだけ避けるか、細かく刻んでからしっかりミキサーにかけることが大切でしょう。

また、ミキサー食に使用する野菜類は、皮を剥いて繊維を減らすとより滑らかになります。根菜類のような硬い野菜は、事前に細かく刻んで茹でたり、蒸したりして十分に柔らかくしてからミキサーにかけることで、滑らかさが増し飲み込みやすくなります。

豆類も皮が残りやすいため、使用する場合は皮を取り除くか、皮のないものを選ぶとよいでしょう。

とろみをつけすぎない

ミキサー食を調理する際にとろみをつけることは、誤嚥を防ぐためにも重要ですが、つけすぎには注意が必要です。

とろみが強すぎると、かえって飲み込みにくくなることがあります。とろみは、スープやポタージュのような滑らかさを目指し、スプーンですくってもゆっくりと落ちる程度が理想的です。

とろみをつける際には、とろみ剤や片栗粉を少量ずつ加え、少しずつ調整しながら滑らかさを確認しましょう。

F&BTでは飲食業界で培ったノウハウを活かし、介護施設や病院などへ元気の源となるような「食」を提供しています。ご要望にお応えした委託給食サービスも行っておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

まとめ

ミキサー食は、簡単に作れる反面、栄養バランスや適切なとろみ加減を考慮する必要があります。初心者は、食材の選び方や調理方法、注意点を押さえて、安全でおいしいミキサー食を提供することが大切です。

また、日々の食事にバリエーションを持たせ、楽しみながら続けられるよう工夫していくこともポイントです。日々の介護食にお困りの方は、F&BTのサポートサービスをぜひご利用ください。

委託給食サービスや無料訪問調理サービスなど、介護施設や病院をご利用の皆様に、明日の活力となるようなお食事を提供するお手伝いをしています。

また、管理栄養士が考えた献立をもとに食材をお届けする配達サービスも行っています。安心安全なお食事の提供をお考えの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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